健康経営とは
最近よく耳にする健康経営って?
健康経営とは、
従業員の健康を経営的な視点で考え、戦略的に実践する経営手法です。またそれら健康増進や労働衛生の支出をコストではなく、
投資として前向きにとらえることです。
健康経営の必要性
健康経営が企業に求められている理由は、
労働人口の減少と従業員の高齢化、国民医療費の増大という現在の社会的背景により、
従業員一人一人の健康状態の底上げや生産性の向上が必要不可欠なためです(図1)
■ 図1
1. 日本の将来人口推移
2. 労働人口の見通し
3. 国民医療費の見通し
期待できるメリット
企業が従業員の健康増進に取り組むと、
従業員満足度の向上、生産性の向上、業績の向上、企業ブランドイメージの向上、リスクマネジメント、健康保険料負担の軽減などが期待できます。
病欠よりも「ちょっとした不調」が悪影響
厚生労働省の調査では、「自分のことを健康だと思う」と回答している人が73.7%いるにも関わらず、疲労感などちょっとした体の不調を抱える従業員が存在します。健康関連コストの中に占めるプレゼンティーイズム(何らかの体調不良により生産性が低下した状態)による損失の割合が、医療費とアブンセンティーイズム(何らかの病気によって会社を休む状態)による損失に比べて、かなり高くなっていることが分かっています(図2)。そのプレゼンティーイズムによる損失を抑えるためには、ちょっとした体の不調を未然に防ぐことがとても重要なのです。
■ 図2 健康コストの比率
では、「健康」とはどのような状態なのでしょうか? 一般的には、
食事・運動・休息が健康の3本柱と言われています。この中のいずれかが良好な状態でなく、バランスが乱れたままにしておくと、頭痛や目の疲れ、肩こりといった「ちょっとした体の不調」に繋がってしまい、仕事のパフォーマンスを落とす要因になります(図3)。これがプレゼンティーイズムによる損失です。したがって、
この健康3本柱のバランスを整えるための知識と行動が非常に重要で、企業が従業員に対してそういった環境を提供する事が健康経営の取り組みとなります。
(著:株式会社ファンケル)
■ 図3